「読まなくてもいい本」の読書案内 (ちくま文庫)

正直言って微妙です。最初一見すると「この筆者すごい。今まで知らなかった内容ばっかり書いてある。」と思ったのですが、詳しく見てみると、到るところに致命的な間違いが・・・。私の専門分野は限られていますが、私が分かる範囲内の内容は明らかにトンチンカンな内容で笑ってしまいました。この本全体の信憑性は低いと言わざるを得ません。恐らく、筆者は引用元の文献を鵜呑みにして、それが間違った内容かどうかを検証せずに記載したか、それとも引用元に記載していない事を脳内変換して記載したか、もしくはその両方かもしれません。１つ１つを丁寧に検証していたら、執筆するのに莫大な時間がかかって割に合わないので、そのプロセスを省略して出版したものと推測します。科学論文では無いので、あくまで娯楽のための本と割り切って読む分には悪くないと思います。また、「どのような本を読むのが良いのか、よく人に聞かれるので書きました」と本文に記載してありますが、さすがにそれは明らかに作り話でしょう。そのような事をわざわざ質問する人なんて居ないと思います。「自分の読書感想文を書きたいな～。でもそのまま書いたら偉そうに見えるからな～。じゃあ『他の人から質問されたから』という事にして書いちゃえ。」という所と思います。筆者の読書感想文ですね。分かる人が見たらツッコミ所満載の本です。内容が正しいかどうかはその都度、読者が判断する必要があります。正しい部分もあり、間違った部分も多数あります。